その6・先住民の国 そして華僑パワー

 今号はミスター川本の話は省略して、“やっさしいがな中米”の主旨に従って書き 記していきたい。とはいっても、このミスター川本、つまりギャラリー・グロスのHP だってスコーンといつ消え去るやもしれない。だから、ここからは時系列に書き進め ることは止めた。オレの記憶に深く刻み込まれていることを順次報告していこうと思 う。
 オレは中米のグアテマラを中心に活動していた。グアテマラという国は先住民の国。
つまり、日本人が一般的に口にするインディオの国だ。インディオという言葉には先 住民というより原住民、それ以上になにやら差別的因子が含まれているのだけれど、 心ある人たちはインディヘナと呼称する。インディヘナの意味を説明するのは難しい。
というか、なぜインディヘナが心ある呼称なのか勉強したのだけれど完璧に失念した。 興味ある人はアチコチ検索してください。とはいうものの、資料なしでこのように書 き進めているオレもなかなか鋭いではないか。素晴らしい。マラビージャ!!
 もっとも、その先住民の人たちが、
 「もおゴジャゴジャ言わんでもええがな。ワシ等、この地を侵略されて500年と 少しが過ぎたけど、ズーーート、インディオゆうて言われてきたんじゃからそれはそ れでええがなホンマ!!...」
 などという声も先住民自身から発せられるようになった。純粋な先住民、リゴベル タ・メンチュウ女史がノーベル平和賞にも輝いているし。このメンチュウ女史の伝記 を読むと、グアテマラという国の闇がキッチリ理解できるのですね。
 グアテマラ=白い肌=金持ち=権力者
 先住民はこの逆構図にだいたいが位置するのだけれど、一つトーーーテモ興味深い 事実がある。彼等・彼女等がオギャーと生まれて赤ちゃん時代を過ぎる頃まで、日本 人同様にお尻に蒙古斑が浮かんでるという事実。DNAは同じらしい? そりゃあ、ビッ クリするくらい日本人顔している先住民も多いから。そういう日本人顔しているヤツ 等には必ず同じあだ名が付けられる。
 チーノ。つまり中国人を指す言葉だけれど、この国で東洋の代表格は中国。オレも チーノと頻繁に声を掛けられた。露骨なのは、チーーノーと叫びながら両目を両手で 吊り上げるのだ。グアテマラにも漫画・風刺はあるが、そこに登場する東洋人は全員、 目が吊り上がっている。中米のニカラグアでは赤ちゃんの隠語がチーノ。目が開かず 細いからだ。ヤレヤレだぜ。企業進出は日本がダントツだけれど、この国での華僑パ ワーはスコブル強大なのだ。まあ、資本家である華僑への僻みもあるわなあ。
 中米のどの国にも中華料理店が多い。もちろんグアテマラにも。中華料理店だけで なく、雑貨店、ホテル等々、華僑が経営する範疇は広く、数知れない。ホテルなどで もそこが華僑経営なら直ぐ分かる。フロントの壁上段にご先祖様たちの写真が飾られ てあるから。フロントには労働者であるグアテマラ人。
 とかなんとか言いながら、オレには中華料理店の存在は助かった。とにかく米料理 が食べられる。ピラフに似た品も多く、アロッスコンポーヨ(鶏肉ピラフもどき)と かアロッスコンセルド(豚肉ピラフもどき)などをオレは積極的に食べた。
 安い。腹イッパイ食って、いくらぐらいだったか? 店のランクにもよるが、オレ が通っていたところなんかは百円もしなかったと記憶する。そりゃあ、この国では小 学校教員の月給が、オレの友達の場合一万円に届いてなかったからなあ。物価はスコ ブル安い。
 ここまで書いてきて、オレはオレらしくない文面にハッ!! と気付いた。なにや ら中米評論家のような文章ではないか? エッ!! 参ったなあ。オレは、以前から オレのキャパシティーの大きさに自身で驚いてはいるのだけれど、こんな形で他人様 に披露してしまうとは。謙虚さが足りませんでした。
 でもなあ、グアテマラはマノブランカ(直訳すると“白い手”)などの極右過激派 等の存在がなければ長閑な国なんだけれど。このマノブランカの手形が玄関入り口な どにベッタリすると、その家から死人が出る。ヒソヒソと語られるグアテマラの現実 だ。オレがグアテマラを去って10年と少々。今でもその恐怖は存在すると、あちら のWEBサイトで読んだ。そこだけは辞書を片手に真摯に立ち向かったから誤読はして いないと思う。
 オレはこの国で老後(働いていると思うけど)を過ごすつもりでいる。カネさえあ りゃあいいんだから。そのカネはあるかって? ないけど、内緒の話がアノネノネ。

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