その7・カリブ海の島 ロアタン島へ


なんだかなあ!? しかし、今年は本当に台風襲来の連続だかんなあ。安普請の借 家に住んでいるオレなんか、アルツハイマーのお袋を抱えて、さらには家まで老衰で 死にかけている状態(解体される運命なのです)だから、ホンマにホンマ、やっさし いですわ!!
 どの台風だったか? 側壁は剥がれるし窓枠は落ちるし。家中、アチコチで雨漏り は発生するはで、やっさしいがな!! の連発ですがな。
 さてと、本当は今回の原稿、一回飛ばしにしようと考えていたのだけれど、台風2 2号の余波(我が家ではどんな台風でも危機管理を怠らない)で自宅にこもっている。 で、まあ、なんとなくミスター川本の顔が浮かび、
 「うそつき」
 とバカにしたような“ほくそ笑み”をされたくもなしーーーー、ってな感じで書き 始めてしまいました。この原稿、締め切りというのは定かではないのだけれど、一応、 その月の10日にアップらしいので8日に根性いれてます。
 で、中央アメリカ。なんだけど、速攻で書く必要に迫られているので、ホンジュラ スの首都・テグシガルパからカリブ海に浮かぶホンジュラス領・ロアタン島に向かう プロペラ飛行機での、やっさしいがなホンマ!!について書き記す。
 テグシガルパを飛び立つとき、もちろんロアタンには直行予定だった。途中までは スムーズだった。  「ロス・パサヘロス アテンション・ポルファボール」  本当はスペイン語で表記したいのだけれど失念。もう、10年以上も使ってないか らなあ。
 《直訳》
 「お客様へのご案内をいたします」
 てなアナウンスが機内に流れ始めた。
 「オオッ!! もう到着か? せえでもちょっと早すぎんか?」
 オレの脳細胞に赤色灯が点る。
 「この飛行機は、なんたらかんたら....悪天候のためロアタンには直接向かわ ず、セルバ(カリブ海に面した小さな町)にて降下いたします」
 「なんたらかんたら何タラ感鱈」
 機内のアチコチで怒号が上がり、ちょっぴり可愛いスッチーの姉ちゃんに、ここぞ とばかり数センチ手前まで口を近づけ口角泡を飛ばしているトッツァンもいる。
 まあオレなんか、時間制限に縛られているわけでもないので、こういうトラブルを 楽しむ余裕があるわけですね。
 で、セルバに下りました。悪天候は回復しました。そして、いよいよここからロア タンに飛び立つのだけれど、ギャッ!!
 定員20名ほどの、ホンマに飛ぶわけ? というようなプロペラ機が待機している わけですよ、ハイ。
 オレは給油を終えたらしきトッツァンに聞いた。
 「これ、空を飛べる?」
 素晴らしい微笑みを浮かべ、返ってきた応えは哲学的だった。
 「あなたにとって、人生で最後のフライトになるでしょう」
 そう応え、オレに意味深なウィンクを飛ばしてくれた。さらには、
 「ディオス・ミオ」(オウマイゴットのスペイン語バージョン)  と胸に十字を切る。
 そんなお楽しみをして乗り込んだのだけれど、ギャッ!!
 オレの座る席がない。そして、明日までこのセルバで待機して欲しいと、いかつい オバチャンスッチーが懇願する。顔は笑っていたけれど。宿泊費は出ない。  オレは即座に、幹部を呼ぶようにオバチャンに言った。スコブル丁寧に。そして、 少々のウソを混ぜて。
 「これから日本大使館の友人に電話を入れて、このトラブル処理はいかがなものか?  とオタクの会社上層部に問い合わせますよ」
 上司が来た。反応は凄まじかった。
 「日本人のお客様に失礼があってはなりません。で、特等席を用意させてもらいま すので、どうぞ」
 案内された席は操縦室内にある補助席だった。ギャッ!!
 オレは、わずか30分程度のフライトだったけれど、180度のパノラマ+上方向 大展望を楽しみながらロアタン島に舞い降りたのでありました。
 ところで、オレはパイロット二人と30分という時空間を共にしたわけだけれど、 彼等の名誉を傷つけてはいけないのでこれだけは記しておく。
 離着陸のときだけは、ときだけは、確かにパイロットの顔になっておりました。  助平なヤツらだったなあ。
 やっさしいでホンマ!!  

30代前半の俺

ロアタン島へ向かった飛行機

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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