矢野エッセイ

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その33「仙台にグロスを見た」

およそ二年に一度仙台の「めいそうギャラリー」で個展をしているから思えばこのエッセイも随分長く垂れ流しているわけだ。

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その32「答えるは安く聞くは難し」

個展から帰るとグロスマスターKはバカの一つ覚えのように、判で押したように、条件反射のように、それしか言葉を知らぬ九官鳥のように「完売ですか?」とお聞きになる。

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その31「正論『恥』について」

「携帯でスクープしたんですってね」
「えっ! なんで知ってるの……」

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その30「RED君物語」

ギャラリーやぶきでの個展が終わった。今回の個展で一番評判がよろしかったのは彫刻の台だった。台である。

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その29「屋根の上のギター弾き」

何故か今回のキーワードは「屋根」。
屋根といって先ず僕が思い出すのは一枚の写真だ。

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その28「秋深まりて恥深し……」

最近二冊の本を読んだ。僕は月に一二回図書館に行く。館内のコースはだいたい決まっていて、小説、美術、料理の順に二三冊ずつ選び、そそくさと十分ほどで帰る。

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その27「僕のトラウマ」

グロスマスターKの家のテレビが重体らしい。時々不穏な音を発したり、映像も見て理解できる状態ではないらしい。

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その26「ある雨上がりのシュールなひととき」

「ワレワレが死ぬとして、その死因はなんだろうねぇ」
助手席のMさんはフロントグラス越しに町工場の建ち並ぶ殺風景な街並みを見ながらボソリと言った。

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その25「再びKさんのこと」

それから数ヶ月、僕は高知と倉敷での個展を終え、松江と神戸の個展を控えて「くそっ」とか「あれれ」とか「あーあ」とか「どないしょう」とか、まともな大人とはとても思えぬ独り言を呟き、時々グロスでもっと奇怪な話をしては仕事にいそしんでいる。

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その24「桜三月さよなら内尾」

桜の季節、やっぱり内尾のことを書いておこう。

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